結局、オタクに帰結する

舞台が好きで、若手俳優が好きで

〇〇という言葉がよく似合うーPPVV2感想ー

はーい、どーもです。


『舞台 PSYCHO-PASS Virtual Vice2』を観劇しました。

もうね……言葉にできない……。意味はわかっているんだけど、言葉にしたくない。現実だと思いたくない。先に言いますが、舞台としては最高でしたよ。
ということで、ふわっと迷走してるのでなんでも許せる方のみどうぞ。ネタバレありますよ!(感想に悲観的な言葉があります)













正直、ブログ書くの迷いました。
でも、前に「大好き!観に行くね!」と書いた手前、感想書かないとかロクでもなかったのでは(別の意味でロクでもなかったけど)と思われるのは嫌なので、書きます。書いたら昇華されると信じてます。


さて、今作は1の前日談。前作裏切ったとされる嘉納監視官が主人公。なぜ、1であのような行動に出たのか、なにを考えていたのかわかると思っていました。
あと、前日談ですから、どんなに大団円迎えても結末は1ですから。最高の絶望だな!とワクワクしておりました。
しかも、PSYCHO-PASSシリーズですから!!大団円なわけないだろ!嘉納監視官以外の全滅エンド、特に神宮寺と一悶着あり決別、「俺の屍を越えていくんだな。この先が地獄だろうに」という意味深な言葉を残して、と観る前は予想していました。まぁ、結果は想像の数段上の地獄でしたけどね。


監視官に任命された嘉納さんでしたが、最初自分の犯罪係数がよくなった理由知らなかったんですね。どこで知ったんだろ…まぁ、知ったら知ったで地獄なので知りたくない気もする。

三係、いいメンバーですよね!サポートとはいえ、周りをよく見てお茶目さを出しつつ嘉納さんも支える周さん、嘉納さんにつっかかりつつもしっかりと判断し行動するクールビューティー逆咲さん、初任務でやばい事件を引き当てた明るくゆるい豆柴こと御子柴くん、豊富な経験と熟慮された考えをもつ斉紀さん。
ほんといいメンバーすぎて誰が裏切るのか疑いましたよ(笑)特に珈琲のくだりいいですよね~!嘉納さん、珈琲入れてと言われたり、入れたら入れたでスルーされるし、最終的に「え?変な匂いとかする?」と珈琲確認して…かわいいなぁ!ずっとそんな日常続けてください。

周さんと逆咲さんの会話で、「この事件が終わったら色々言ってやりますよ」で相澤さんの「海いきましょーよ」がよぎったのは私だけじゃないでしょ。『フラグー!フラグー!』と心の中で叫びました。


あと、雑賀教授がまんま雑賀教授で感動した!(日本語)
見た目も嘉納さんをプロファイリングしてる仕草もアニメそのままでレベルが高すぎる…!「兄弟のような幼馴染み」で目線そらしたくなったし、「内なる獣」で名前のない怪物かな?と思いましたよ。1観てると余計ね。



NNDはPSYCHO-PASSらしい存在でしたね。
自然を第一としてシビュラシステムとは関わりを持たない…。まぁ、見てたらわかりますけどそんなのありえないんですよねー…。本当の意味でのそれは廃棄区画ぐらいだよ。(それはそれでだけど)

神宮寺くん!よかったね!めっちゃ殺陣多くて私大歓喜です(笑)序盤の上に座ってるときの足癖の悪さとか「俺たちがルールだ」とか最高でした。どんな散り様を見せてくれるのかワクワクしていましたが(感情おかしい)、どんどん可哀相になってきて、まじ中の人のメンタル心配した。



どんどんNNDを調べていく三係と怪しいNND。

苛立つ嘉納さんはなかなか新鮮だったし、廃棄区画の偽造屋と話しているときは少し安心しましたね。本心で。逆咲さんと嘉納さんの会話よかったな~!「自分の意思でついていくんです。あなたの先がみたい」(要約)とか最高のバディかよ!!最後はけるとき嘉納さんが少し嬉しそうにしてて、こっちも嬉しくなりました。(1がちらつく~)


乗り込んだ後は怒涛でしたね。
周さんほんといい人すぎて泣く。御子柴くんに気負わせないようにフォローしつつ、逃がすとか最高の先輩ですね。生きて娘に会ってほしい…。
御子柴くんは、日替わりの『かっこいい刑事』モノマネ面白かったですね~!私は、相棒(long ver.)が一番好きです(笑)あと、感動したのは殺陣のシーン。「知能テストも戦闘訓練もだめで」って言ってたけど、下手な人の殺陣って体が開くんですけど、それがよく表現されていました。嘉納さん以外全滅endを覚悟していたので、生き残ってよかった!
逆咲さんは、見る前と見た後じゃ印象がガラッと変わる。中の人を知らないっていうのもあるけど、すごくいい味でてたなぁ。いい意味で執行官らしい。事切れる前に嘉納さんに本音を吐露できたのはよかったな。嘉納さんが「逆咲!逆咲!一花!逆咲!」のシーンに「名前呼び…!Σ(゚∀゚ノ)ノ」と少しときめきました(笑)


神宮寺くんと嘉納さんの殺陣はやっぱ見応えある!!
上手いよな!知ってる!!理解はできないけど、利害の一致での共闘は熱い!!「ふん、勝手にしろ」かっこよすぎか。


どんどん進む物語。
いつのまにか手を握っていました。嫌な予感が止まらない。これ以上悪いことが起きないように。そう祈っていました。そして……深淵を、真実を見たとき。地獄を見ました。心臓がドクドクと音をたてていました。ええ、よく知っていますよ。そのプロジェクト。あの時の会場の犯罪係数は300越えていたでしょうね…。よく誰も叫ばなかったと思いました。

そりゃ、神宮寺くん狂うよ。今までどんなに辛くても1人で耐えてきた。すべては信じるシビュラシステムのために。なのに結果は真逆だった。『こちらが深淵を覗くとき、深淵またこちらを覗いている』まさかこの言葉が今作で聞くとは思いませんでした。さぁ、あなたはどっちにいる?(私はこの言葉が好きですが、ある意味恐怖ですね)
光宗さんが「(神宮寺くんの)存在も行動も全てとるに足らない」と言いきっていましたが、ひどいと思いつつその通りだったと納得せざる終えませんでした。PSYCHO-PASSってこういうとこがあるよね。神宮寺くんはPSYCHO-PASSの世界にとって、ただの余興にもならない、マリオネットでしたね。


真実がわかった後の行動はそれぞれでした。
全てに絶望した神宮寺くん、そんな世界でも民を守る斉樹さん、そして……決めきれない嘉納さん。
そうこうしているうちにギリギリのラインで嘉納さんは、"監視官"の仕事を果たす。自分の答えを見つけられず、引き金をひいた。それだけでも嘉納さんは精神危ないのに、そんな嘉納さんを遅いと責める残った職員。そりゃあ、たまったもんじゃないですよね。一瞬、赤く光って時間は止まっていないのに無音になる。嘉納さんの心情でしょうね。(この演出まじ神)自分の色相だけ心配する職員は“怪物”に見えたんじゃないでしょうか。そして、手をかけた後、答えを見つける。ここが、神宮寺くんとの違いですね。“深淵”を見て、耐えきれなかった神宮寺くんと世界は狂っていると受け入れた嘉納さん。最期の笑い声は今でも耳に残ってつらい。「壊れた」と思ったと同時に納得しました。1であんなに大切だった大城執行官に「俺を殺してくれ」と言った人と手にかけた瞬間の表情が違いすぎて。入れ替わったのかと思うぐらいに。でも、こんなに心が壊れたらああなるなと。


そして、ラストシーン。
光宗さんがああだったのは驚いたけど、それ以上に絶望でした。ああ…だから、たわちゃんをキャスティングしたんだ。でも、ああだったなら1の意味が変わってくる。あんなに井口さんと仲良かったのに、仲間を守ったのに、あの時感動したシーンにノイズが入る。


「真実はーーーーーどれ?」


しかも1持ってくるなんて誰が予想した?!?息が止まったわ!執行官4人とかまたSAN値チェック案件だよ!そして、最後に九泉さんの写真がでかでかと表示される。いやぁ、常にSAN値チェック必須(全て失敗)嘉納さんが「九泉……晴人…」と呟いたときね…口角上がってたの。で、EDで1を流す。人がより絶望する方法をよくご存じですね!!(血涙)



私は、『発狂』しました。

素晴らしい作品です!それは間違いなく。なのに内容が地獄すぎて、怖くて辛くて悲しくて。初めての感情に友達が、傍にいてくれたからこそ無事に家に帰れました。複数回観る予定でしたが、初めて辛くて「観たくない」と思いました(観たけど)


PSYCHO-PASSシリーズですごいのは、『完全悪』が存在しないこと。
三係メンバーはもちろん、神宮寺くんもいい人だ。じゃあ、シビュラシステムが悪いのか?それもいいきれない。アニメになりますが、外国の多くは紛争地帯なんですよね。だから、日本は鎖国をして“最大多数の最大幸福”を選んだ。シビュラシステムがあるからこそ、多くの命が助かっているのも事実。だから、難しいですね。解決方法が見つからない。



ほんと、今作は『発狂』という言葉がよく似合いますよ。


作品としての演出はもちろん、どの役者さんも素晴らしき演技でした。
嘉納さんの真顔になる瞬間も背筋がゾッとしたし、神宮寺くんの悲しく叫ぶシーンには心臓が握られました。今ブログ書いているだけでも、涙でそうなぐらいし辛い。みんなメンタルケアしっかりしてくださいね。

監督が『三部作の完結作準備している』て書いてたけど、初耳ですが???
元々構想があったのか…完結って何に対して?どの時間軸で?基本的に生死明確になっていないキャラが多いのでどうなるか…。3も絶対に行きますよ!どんな地獄だろうと、見届けます。



長く迷走しましたが、読んでくださった方々ありがとうございます。きっと人生で忘れることができない作品になりました。これにて、今年の観劇納めです。